わたしはFXというものを勘違いして理解していました。
「FXはニュートン力学のようなものだ」と勘違いしていたのです。ニュートン力学では、ニュートンの法則や公式を使えば物体の運動を計算できます。ある質量の物質がある力で打ち出されるとどんな軌道を描くか、それが解ります。
勘違いしていたわたしは、FXもきちんとテクニカル分析をすれば確実に相場を予測できるものと思い込んでいました。だからこそ、トレードに失敗するたびにひどく落ち込み、ひどく反省し、ひどく考え込みました。
(なぜなんだ)
まったくFXというものを解っていなかったのです。それまで効いていた水平線やトレンドラインが急に効かなくなることが理解できませんでした。
その後、cis氏の本を読んで、相場は確率の問題だということを知らされました。
(なるほど)
つまり、ニュートン力学ではなく確率の世界だったのです。
たとえば、サイコロを振って3の目が出たとします。
(なぜ3なんだ?)
と疑問を感じる人はいません。確率だからです。3が出ることもあれば、1が出ることもあるのです。あたりまえです。
FXも確率です。効いていた水平線が効かなくなる。フィボナッチ・リトレースメントが効いたり、効かなかったりする。移動平均線が効いたり、効かなかったりする。それは確率の問題です。効くこともあれば、効かないこともある。それだけです。
そのことを理解するまでに、わたしはずいぶんな遠回りをしてしまいました。バカみたいです。
しかし、やっと気づけました。
おかげでウジウジ病が直りました。