わたしは、毒親育ちのゆえに物事を否定的に考える癖があります。些細なことでも深刻に考え、自己を否定したり、世をはかなんだりしてしまいます。
相場は不確実なものですから、わからないのです。だから、わたしの責任なんかありません。それなのに、自分がダメだと感じるのです。
2021年5月27日にポンド円が大暴騰しました。
高値圏でレンジが続いており、そろそろ大きく動くのじゃないかと思っていました。わたしに限らず誰もがそう考えるところです。ただ、上か、下か、それだけがわかりませんでした。わたしはどちらかといえば下降すると思っていました。
この日、わたしは朝から相場を監視していました。しかし、相場はレンジです。相場がレンジ下限に近づくたびに、「いよいよか!」と緊張し、そのたびに上げて、「なんだ」と思い続けていました。
早朝から監視していたら、夕方になり、眠くなりました。わたしは睡眠障害なので、睡眠時間が不安定です。眠い頭でトレードしてもうまくいかないので、眠ることにしました。
起きたのは午後十時半です。すでに午後八時頃からバイーンの大上昇が始まっていました。
わたしはひどく悲観しました。
「おれはダメだ」
「世の中に見放されている」
「嗚呼」
こんな感じです。でも、しかたないことです。相場がどうなるかなんて、わからないのですから。
自分の責任じゃないことに責任を感じてしまうのが精神病理です。
しかも、起きて相場を見ていたら、下手な売りを入れて負けていたかも知れないのです。上昇したから勝てるとは限らない。
だから、悲観するという感情はおかしい。このあたりがわたしの心の歪みです。
この種の自動思考はトレーダーの敵です。ハンディキャップです。
わたしは、しばらく自己否定の感情に浸っていましたが、やっと頭を切りかえて、「バイーンの大上昇があったのだから、買い目線で押し目を待てば良い」と自分に言い聞かせました。
毒親育ちは、余計なことをグルグルと考えるのが癖です。これがトレード・スキルの成長を遅らせるようです。余計なことを考えず、ただ、相場の現実を受け入れて最善を尽くせば良いだけです。
わたしは、このあと、なんとか押し目買いで23pips獲れました。200pips以上の上昇で20pips。これがいまの実力です。